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クレジットカードの支払いを残高不足で滞納するとどうなる?1回目でも信用情報でブラックになる?

クレジットカードの支払いを残高不足で滞納するとどうなる?

企画・執筆・編集:大泉 聡/証券外務員一種
この記事の監修者

大竹麻佐子

ファイナンシャル・プランナー 大竹 麻佐子
ゆめプランニング代表。
短大卒業後。証券会社、銀行、保険会社など金融機関での勤務を経て、2015年FP事務所開業。より豊かに自分らしく生きるためには、「お金と向き合うこと」が大切との想いから、相談・執筆・講師として活動。

本記事はPR情報が含まれています

 
銀行口座にお金を入れるのをうっかり忘れてしまい、クレジットカードの支払いが遅れてしまったら、すぐにブラックリストに載ってしまうのか、気になる人も多いのではないでしょうか。
 
一度信用情報に傷がついてしまうと、クレジットカードが使えなくなってしまったり、新たにローンが組めなくなってしまうなどのデメリットがあります。
 
通常、うっかりミスで支払いが遅れてしまっても、クレジットカード会社の指示通りにすぐに振込みを行えば、信用情報に影響がないことがほとんどです。それでは、一体どれくらいの期間滞納すると信用情報でブラックになってしまうのでしょうか。
 
この記事では、うっかりクレジットカードの支払いを滞納してしまった場合にどんなことが起こるのか、信用情報に傷がついてしまうのは滞納何回目からなのかなどについて、わかりやすく解説していきます。
 
うっかりミスによる滞納を防ぐ方法や、支払いを滞納してしまった場合の対処法についても解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。

目次

クレジットカードの支払いを残高不足でうっかり滞納するとどうなる?

「口座にお金を入れ忘れてしまった」、「カードを使いすぎてしまい、支払いが困難になってしまった」など、何らかの理由でクレジットカードの支払いを滞納してしまうこともあるでしょう。
 
支払いを滞納した場合のデメリットや対処法について確認する前に、まずは、クレジットカードの支払いをうっかり忘れてしまった場合の流れを確認してみましょう。

クレジットカードの支払いをうっかり忘れてしまった場合の流れ
  1. 【滞納当日〜数日】:クレジットカード会社からメールや電話で連絡が届く
  2. 【滞納翌日〜】:クレジットカードの利用停止、遅延損害金の発生
  3. 【滞納2週間〜1ヵ月】:クレジットカード会社から督促の電話やハガキが届く
  4. 【滞納2ヵ月以上】:信用情報に傷がつく、強制解約や一括請求などのさまざまなペナルティが課される
  5. 【滞納3ヵ月以上】:裁判を起こされ、最悪の場合、給与や財産を差し押さえられる可能性も

【滞納当日〜数日】:クレジットカード会社からメールや電話で連絡が届く

口座の残高不足でクレジットカードの支払いをができなかった場合、当日もしくは翌日までに、メールや電話で引き落としができなかった旨の連絡が届きます。
 
もちろん、カード会社から連絡が来る前に自分で気づきカード会社に連絡をして、指示(次回引き落とし日までに入金をしておく、指定された銀行口座へ振り込むなど)に従って支払うこともできます。
 
自分から連絡してすぐに支払った場合でも、カード会社からの連絡を受けすぐに支払った場合でも、通常、引き落とし日から2〜3日以内に支払いを行えば、信用情報に傷がつくこともなく、今まで通りクレジットカードを利用することが可能です。
 
これは、わずか数日の延滞でいちいち信用情報に記録していたら、膨大な量の事務作業が発生し、クレジットカード会社の負担が大きくなってしまうことが理由です。
 
ただし、今まで何度も滞納していたり、クレジットカード会社からの連絡を長期間にわたり無視しているなど、悪質な滞納者とみなされると、滞納してから数日以内にクレジットカードが使えなくなってしまう可能性があります。
 
この場合、数日の滞納であっても信用情報でブラックになってしまう可能性も0ではありません。クレジットカード会社から連絡が届いたら、すぐに支払いを行なうようにしてください。

【滞納翌日】:クレジットカードの一時利用停止、遅延損害金の発生

クレジットカードの一時利用停止

クレジットカードの支払いをができなかった場合、翌日から一時的にクレジットカードが利用停止となるおそれがあります。
 
ショッピング利用だけでなく、キャッシングも含め利用できなくなるので注意が必要です。

遅延損害金(遅延利息)が発生する

支払日の次の日から遅延損害金(遅延利息)が発生し、滞納している金額のほかに、遅延損害金(遅延利息)を請求されます。
 
遅延損害金(遅延利息)は、「本来の支払い日の翌日から、滞納分の支払いが完了した日」までの期間に発生するため、通常、1日でも支払いが遅れてしまえば、その翌日から遅延損害金(遅延利息)を支払う義務が生じることになります。
 
遅延損害金(遅延利息)の利率は、各クレジットカード会社の規定によって異なりますが、法律上、遅延損害金(遅延利息)の上限は、「利息制限法」で定める「上限利息」の1.46倍まで請求することが可能となってます。
 
利息制限法と遅延損害金(遅延利息)の上限金利は、次の通りです。

利息制限法に基づく上限金利と遅延損害金(遅延利息)の上限
借り入れ額 上限金利 遅延損害金の上限金利
10万円未満 年20% 年29.2%
10万円〜100万円未満 年18% 年26.28%
100万円以上 年15% 年21.9%

滞納期間が数日であれば、遅延損害金の額もそこまで大きくはなりませんが、滞納期間が数ヵ月に及んでしまうと、遅延損害金(遅延利息)が膨らんでしまい、もはや自分の収入だけでは支払いきれない額になってしまう可能性があります。

滞納が2週間〜1ヵ月続くと督促の電話やハガキが届く

滞納が2週間〜1ヵ月以上続くと、クレジットカード会社から督促の電話やメール、ハガキが届きます。
 
また、インターネット上のマイページ等で、直ちに支払いをしないとクレジットカードが使用できなくなる旨の警告文が表示されることもあるでしょう。
 
一度届いた督促状を無視していると、その後も何度か督促状が届くことになります。
 
これは、あとあと滞納している支払いをクレジットカード会社が強制執行等で回収する際に、「こちらとしては何度も支払いが未納であることを連絡したのに無視した」ことを証明するためです。
 
すぐに支払えないからといって無視していると、職場に連絡をしてくるケースもあるため、職場に滞納の事実を知られたくないのであれば、支払いの督促に関する連絡は無視しないようにしてください。

滞納が2ヵ月以上続くと信用情報に傷がつく

滞納が2ヵ月以上続くと、クレジットカード会社からさまざまなペナルティを課されることになります。
 
ここでは、代表的なペナルティをいくつか紹介します。

ブラックリストに掲載される

支払いを滞納してから約2ヵ月(61日)以上経過すると、信用情報機関に(金融)事故情報が登録されます。つまり、公的な記録として、「この人は支払いを滞納して2ヵ月以上支払いをしていない」という情報が登録されてしまうことになります。
 
このブラックリストに載ってしまうと、新たにクレジットカードを作れなくなったり、住宅ローンや車のローンの審査に通らなくなるなど、日常生活においてさまざまなデメリットがあります。

一度ブラックリストに事故情報が登録されてしまうと、滞納している支払いを全て支払い終わってからおおよそ5年経過しないと、事故情報が削除されません
 
ブラックリストから事故情報を削除してもらう方法は存在しませんので、もしうっかり支払いの滞納をしてしまった場合には、放置せずに、できるだけ早く対策を施す必要があるでしょう。

限度額制限・一時的な利用停止・強制解約・一括請求などのペナルティ遅延損害金が発生する

滞納期間が長くなればなるほど、利用限度額の制限や一時的な利用停止、強制解約、一括請求などのペナルティを受ける可能性が高まります。
 
利用限度額の制限や一時的な利用停止であれば、滞納分の支払いをしてしまえば制限が解除されますが、最悪の場合、支払いの意思がないとみなされ、クレジットカードが強制解約になってしまうおそれがあります。
 
その場合、残りの債務額につき一括請求を受けてしまうこともあるため、注意が必要です。

カード払いにしている公共料金なども滞納状態になる

家賃や公共料金などをクレジットカードで支払っている場合、カードが利用停止もしくは強制解約になった後、これらの料金も滞納状態になってしまいます。
 
クレジットカードが使えないことがわかると事業者等から支払方法の変更の連絡が来ますが、それでも手続きをしない場合には、振込票が届き、度々の督促にもかかわらずこちらを滞納すると停止される可能性あります。
 
たとえば、滞納が2ヶ月継続し、給水や給電停止の予告状が届いてもなお支払いが行われない場合、電気が使えなくなったり、水道が使えなくなったりするなど、日常生活を満足に送ることすら困難になってしまうおそれがあるでしょう。
 
また、住民税などの税金や国民健康保険料は、たとえ自己破産をしたとしても滞納分については支払いを免れることができないので、どちらにせよ最終的には支払いを行わなければいけないことになります。

滞納が3ヵ月以上続くと裁判を起こされる可能性も

滞納が3ヵ月以上続くと、裁判を起こされてしまう可能性が高まります。
 
どのくらいの期間滞納すると裁判を起こされるかは、クレジットカード会社ごとに異なるため、一概にはいえません。
 
対応の早い業者だと、滞納してからおおよそ3ヵ月程度で「最終通告書」などの書面を送ってくるケースが多いです。

事前に債権回収会社から連絡がくるケースも

裁判を起こされる前に、クレジットカード会社から委託された債権回収会社から、督促の連絡が届くこともあります。
 
債権回収会社から連絡が来たとしても、基本的に裁判までの流れは同じです。しかし、債権回収会社から連絡がきたということは、クレジットカード会社が、滞納している支払いを回収することに本気になっている証拠です。
 
これ以上放置していると、近い将来、裁判所が関与することになりかねないので、債権回収会社から連絡が来た場合には、速やかに支払いを行なうか、業者に連絡をして今後の支払いについて相談を行なってください。

裁判所から支払督促や訴状が届く

クレジットカード会社が、これ以上本人に請求しても債権を回収できないと判断すると、裁判所を通して「支払督促」や「貸金返還請求」が行われます。
 
裁判を起こされた場合、手続きに応じて、裁判所から「支払督促申立書」や「訴状」が届きます。
 
どちらも、裁判所を通した公的な手続きで、無視しているとクレジットカード会社の主張する通りの判決が出てしまい、強制的に財産を差し押さえることが可能になります。
 
一度裁判を起こされてしまうと、クレジットカード会社の意思で裁判を取り下げてもらわない限り、手続きはそのまま進行してしまうことになります。
 
もし、支払督促申立書や訴状に記載されている内容に対して反論があるのであれば、一定の期間内に裁判所に対して異議申立てをすることになりますが、支払いの滞納による裁判の場合、ほとんどの場合でクレジットカード会社の主張が認められることになります。

最終的には給与や財産を差し押さえられる

裁判所への差押え申立てによりクレジットカード会社の主張が裁判所に認められると、債権者であるクレジットカード会社は、債務者の財産を強制的に差し押さえる権利を得ることになります。
 
差し押さえの対象となる財産は、おもに次の通りです。

差し押さえの対象となる財産
  1. 債権(銀行口座、給与など)
  2. 不動産(自分名義の土地や建物など
  3. 動産(高価な貴金属、現金、小切手、株券、有価証券など)

クレジットカード会社が、裁判で獲得した「債務名義」を持っている以上、基本的に差し押さえを止めることはできません。
 
どうしても差し押さえを止めたい場合には、督促状や支払督促が届いた時点で、クレジットカード会社と連絡を取り、滞納している金額を全額支払うか、弁護士に依頼して任意整理自己破産などの手続きをとることを検討するしかありません。

クレジットカードの支払いを滞納してしまった場合の対処法

クレジットカードの支払いを滞納してしまった場合には、裁判を起こされてしまう前に対策を施す必要があります。
 
有効な対処法は、次の通りです。

クレジットカードの支払いを滞納してしまった場合の3つの対処法
  1. 当日もしくは数日中に支払いを行なう
  2. すぐに支払えないならカード会社に連絡する
  3. 一時的に生活が苦しい場合は公的貸付制度の利用も検討する

適切な対処法を取らないで取り返しがつかなくなってしまう前に、適切な対処を行なうようにしてください。

当日もしくは数日中に支払いを行なう

うっかり銀行口座にお金を入れ忘れてしまったら、当日もしくは数日以内に滞納分の支払いを行なってください。自動的に再度引き落としがされるクレジットカード会社であれば、引き落とし日までにお金をいれておくだけで大丈夫です。
 
当日であれば遅延損害金は加算されませんし、数日中に支払いを行なえば、信用情報に傷がつくこともありません。
 
とにかく、クレジットカード会社の指示通りに、できるだけ速やかに支払いを行なうことが重要です。

すぐに支払えないならカード会社に連絡する

もし、すぐに滞納分を支払うことができない場合には、クレジットカード会社に連絡し、今後の支払いについて計画を立ててください。
 
クレジットカード会社によっては、なぜ支払いが難しいのかについて、具体的な書面の提供を求められることがあります。たとえば、家計簿や2〜3ヵ月分の給与明細などが一般的です。
 
クレジットカード会社も、そのまま支払いを放置されるよりも、分割でもいいから毎月の支払いをしてくれた方が利益になります。
 
相談する際には、ただ支払いができないことを伝えるのではなく、しっかり継続して支払う意思があることを伝えるようにしましょう。

一時的に生活が苦しい場合は公的貸付制度の利用も検討する

失業や病気など、一時的な減収でどうしてもクレジットカードの支払いが困難になってしまった場合には、国や各自治体が行なっている公的な貸付制度を利用することも検討してください。
 
公的貸付制度にはさまざまなものがありますが、たとえば次のようなものがあります。

おもな公的貸付制度
緊急小口資金 緊急かつ一時的に困窮する世帯の自立を支援するための貸付制度で、申し込みから1週間程度で、最大10万円までの融資を受けることができます。
 
無利子でお金を借りることができますが、融資を受けた日から12ヵ月以内に返済する必要があります。
 
参照:緊急小口資金のご案内-東京都福祉保健局
総合支援資金(生活支援費) 離職や傷病などの一時的な減収により、日常生活が困難になってしまった場合の生活を立て直すために、生活費および一時的な資金の貸付けをしてくれる公的な融資制度です。
 
継続的にお金を借りることもできますが、申し込みから貸付けまで約1ヵ月程度かかります。
 
参照: 生活福祉資金貸付制度-政府広報オンライン
生命保険の契約者貸付 生命保険の契約者貸付とは、自分が契約している生命保険の解約返戻金を担保にお金を借りることのできる制度です。
 
契約者貸付は。保険の解約返戻金を担保としているため、信用審査や収入審査などの通常の融資に必要な審査は不要で、手続きが簡便であるというメリットがあります。
 
しかし、借入額に利息がかかってくること、返済を怠ると亡くなった時には死亡保険金から利息を含めた金額を差し引かれることなどデメリットもあります。
 
一時的な減収で利用する場合には、できる限り早く返済することを心がけてください。
 
参照:契約者貸付-公益財団法人生命保険文化センター

※貸付の条件については、2023年12月時点の情報です。利用の際は、各参考サイトやそれぞれの自治体、もしくは社会福祉協議会の窓口などで、最新の情報を確認するようにしてください。

なお、滞納分を返済するために、新たにクレジットカードを作成してキャッシングを行なったり、消費者金融からお金を借りることは避けてください。
 
一時的な返済ができたとしても、借り入れ先が増えれば増えるほど返済管理が困難になり、最悪の場合カード破産に陥ってしまう可能性があるからです。

クレジットカードの残高不足で引き落としができないと、1回目でも信用情報に登録される?

クレジットカードの残高不足で引き落としができなかった場合、1回滞納しただけで信用情報でブラックになってしまうか、気になる人も多いでしょう。
 
ここでは、支払いの滞納が何回続けば信用情報に傷がついてしまうかについて解説していきます。

当日もしくは数日中に支払いをすれば信用情報でブラックにはならない

うっかり銀行口座にお金を入れ忘れてしまい、返済を滞納してしまったとしても、1回の滞納で信用情報に傷がついてしまうことはありません。
 
引き落としができなかった場合には、クレジットカード会社からメールや電話、ハガキなどで連絡が来るため、滞納に気づいた時点ですぐに支払いを行えば、今まで通りクレジットカードを使い続けることができるでしょう。

支払い方法はおもに3つ

滞納した場合の支払い方法は、クレジットカード会社ごとに異なりますが、おもに次の3つの方法のいずれかを選択して支払いを行なうことになります。

滞納した場合の支払い方法
  1. 自動再引き落とし
  2. 指定口座への銀行振込
  3. 振込依頼書(紙)での振込

自動再引き落としの日程はクレジットカード会社によって異なりますが、たとえば楽天カードであれば、本来の引き落とし日から4日連続で引き落としがかかることが多いです。
 
詳しくは、自身が利用しているクレジットカード会社のホームページを確認するようにしてください。

2回目の再引き落としもできなかったら信用情報に傷がつく?

2回目以降の再引き落としも失敗し、銀行振込や振込用紙での振込も確認できない場合、利用者の支払い能力に問題があるとみなされてしまい、信用情報に事故情報が登録されてしまうおそれがあります
 
もちろん、楽天カードのように2回以上の再引き落としが設定されている場合には、設定されている回数の引き落としが失敗するまでは、基本的に信用情報に傷がつくことはありません。
 
しかし、何回支払いを滞納したら信用情報に傷がつくかについて、明確な基準を公表されていないため、2回連続で再引き落としが失敗したことを理由にして、信用情報がブラックになってしまう可能性も否定できません。

クレジットカードのうっかりミスによる滞納を防ぐ方法は?

うっかりミスで支払いを滞納しても、すぐに支払いを行えば信用情報に傷がつくことはありません。
 
しかし、あまりにも引き落としができない回数が多いと、支払い能力を疑われてしまい、定期的な信用情報の審査で落ちしてしまい、クレジットカードの利用が停止されてしまう可能性があります。
 
ここでは、クレジットカードのうっかりミスによる滞納を防ぐ方法について解説していきます。

利用明細で引き落とし日、引き落とされる金額を確認する

まずは、クレジットカードの引き落とし日、引き落とされる金額を確認し、いつまでにいくらお金を入れておかなくてはいけないかを確認してください。
 
クレジットカードの具体的な引き落とし日はカード会社によって異なるため、複数のクレジットカードを利用している場合、引き落とし日を勘違いしてしまい、うっかりミスを起こしてしまいがちです。
 
引き落とし日が土日祝日に重なった場合、引き落としが前営業日になるのか、翌営業日になるのかというところまでしっかり確認しておきましょう。

リボ払いや分割払いを検討する

引き落とし日までに口座にお金を入れるのが困難になってしまった場合には、支払いの一部について、リボ払いや分割払いにするなど、支払い方法を検討するのも滞納を避ける有効な方法です。
 
リボ払いや分割払いであれば、毎月の支払額を一定額にすることができるため、一時的に支払いが困難になってしまった場合には、特に有効な返済方法となります。
 
ただし、リボ払いや分割払いを利用する場合、クレジットカード会社が定めた手数料が発生することを忘れてはいけません。
 
とくに、リボ払いは、毎月の支払いのほとんどが元金ではなく利息に充てられてしまい、いつまで経っても完済ができず、最終的にカード破産することになってしまうケースも少なくありません。
 
どうしても支払いが困難でリボ払いや分割払いを利用せざるを得ないのであれば、しっかり計画を立てて利用することを心がけてください。

メールの通知機能を活用する

どうしても引き落とし日までに、口座にお金を入れ忘れてしまう場合には、スマートフォンのリマインダー機能やクレジットカード会社で利用できる引き落とし通知サービスを利用して、引き落とし日の数日前に連絡してもらうようにすると、うっかり入金忘れを防ぎやすくなります。
 
また、給料日がきたら、とにかくクレジットカードの支払額を引き落とし口座に入金しておくことを習慣化するのも、うっかり忘れを防ぐ有効な方法です。
 
日用品や公共料金の支払いをクレジットカードで行なっている場合、どうしてもクレジットカードの利用頻度が高くなりがちで、利用金額をメモしておかないと、自分がいくら使っているかがわからなくなってしまうことも多いでしょう。
 
クレジットカード会社の通知サービスを利用すれば、その月の利用額や引き落とし日、あとからリボ払いや分割払いの変更期限などを、事前に教えてもらうことができます。

口座残高を定期的に確認する

クレジットカードの引き落とし口座の残高を、定期的に確認する習慣をつけることも重要です。
 
自分では十分な口座残高があると思っていても、生活費や臨時の出費により口座残高が少なくなっていることがあります。
 
たとえば、年払いの保険の支払いや車検などの臨時の出費がある場合には、思った以上に支払額が多くなってしまうこともあるでしょう。
 
定期的に口座残高をチェックするクセをつけておけば、「残高不足で引き落としができなかった」という事態を未然に防ぐことができるでしょう。

銀行口座を統一する

家計管理のために、クレジットカードごとの引き落とし口座を分けている場合もあるかもしれませんが、うっかり入金忘れを避けるためには、引き落としにかかる銀行口座は一つにまとめることが重要です。
 
銀行口座が複数あると、どこの口座にどれくらいお金を入れておけばいいのかわからなくなってしまい、うっかり入金するのを忘れてしまうことも多くなります。
 
しっかり管理できるのであれば問題ありませんが、うっかりミスがあまりにも多い場合には、引き落としの銀行口座は一つに絞ることをおすすめします。

クレジットカードの枚数を見直す

銀行口座と同様に、複数のクレジットカード利用は、お金の管理が複雑になりがちですƒ。それぞれのクレジットカードの引き落とし日や引き落とし額が異なると、どの口座にどれくらいのお金を入れておけばいいかが、わからなくなってしまうからです。
 
家計状況からクレジットカードの枚数を見直し、1つのカードに支払いを絞るのも、有効な支払い管理方法の一つです。

クレジットカードの滞納は弁護士に相談すべき?

うっかりミスでクレジットカードの支払いを滞納してしまった場合、今後の支払いに関する相談や、お金の管理方法について、専門家である弁護士に相談することをおすすめします。
 
弁護士に相談するおもなメリットは次の通りです。

弁護士に相談する3つのメリット
  1. 現状を的確に把握し適切なアドバイスをもらえる
  2. 任意整理なら毎月の支払い額を減らせる
  3. 支払いが厳しいなら自己破産や個人再生も

1人で悩んでもどうすればいいのかわからない場合、そのまま放置しておくとクレジットカード会社からさまざまなペナルティを受けてしまうおそれがあります。
 
すぐに支払いができない場合には、取り返しがつかなくなる前に、なるべく早めに弁護士に対応方法を相談してみましょう。

現状を的確に把握し適切なアドバイスをもらえる

クレジットカードの支払いに関して経験が豊富な弁護士であれば、相談者の現状を正しく把握し、適切なアドバイスを行なうことが可能です。
 
毎月の支払いができなくなってしまうと、自己破産をするしかないのではないかとマイナスな方向に考えてしまいがちですが、収支状況や借入総額によっては、自己破産をしないでも済む場合があります。
 
クレジットカードの返済を含む借金トラブルに精通している弁護士であれば、任意整理や公的な貸付制度に関するアドバイスだけでなく、お金の使い方や管理方法に至るまで、さまざまな視点から相談者に合ったアドバイスをもらうことができるでしょう。

任意整理なら毎月の支払い額を減らせる

毎月の支払いがどうしても難しい場合には、任意整理を行なうことで、毎月の返済負担額を減らすことも検討すると良いでしょう。
 
任意整理とは、弁護士がクレジットカード会社と直接交渉することで、今後毎月支払うはずだった利息の減額や免除のほか、分割回数を伸ばすことで、毎月の返済負担額を減らせる可能性が期待できます。
 
任意整理を行なうと信用情報に傷がついてしまいますが、そもそも返済が困難で任意整理を検討している場合、すでに支払いを滞納していて信用情報に傷がついていることも多いです。
 
また、このままでは支払いが難しいことが想定できるのであれば、できる限り早い段階から任意整理をすることで、生活の立て直しも早くなるでしょう。

カード会社からの督促を止められる

任意整理をする場合、弁護士がクレジットカード会社に「受任通知」と呼ばれる書面を送ります。
 
受任通知とは、「これから弁護士が代理人となって任意整理の手続きを行ないます」とクレジットカード会社に通知する書面のことを指します。
 
この書面が届くと、クレジットカード会社は、それ以降本人に直接督促の連絡をすることを禁じられます。つまり、任意整理を行なう場合には、支払いの督促に関する連絡が届くことはなくなり、また、交渉がまとまるまでは毎月の支払いをする必要もなくなります。
 
経済的な理由でどうしても支払いができずに悩んでいる場合には、督促の連絡が来なくなるだけで精神的にだいぶ楽になるでしょう。

過払い金が発生している可能性も

任意整理を弁護士に依頼する場合、併せて過払い金が発生しているかどうかも調べてもらえるため、長期間クレジットカードの取引を続けている場合であれば、過払い金が戻ってくる可能性があります。
 
もちろん、全てのケースで過払い金が発生している訳ではなく、2010年(平成22年)6月以前から取引きをしていない場合には、そもそも過払い金は発生しません。
 
実際に過払い金が発生しているとしても、具体的にどれくらいの金額が戻ってくるのかは法律的な判断が必要となるため、詳しくは弁護士に相談してみましょう。

支払いが厳しいなら自己破産や個人再生も

任意整理で利息を減らしても毎月の支払いが厳しいのであれば、自己破産や個人再生などの法的整理も検討する必要があるでしょう。
 
自己破産であれば、税金や養育費などの一部の借金を除き、借金を0にすることができます
 
また、個人再生であれば、持ち家や車などの財産を手元に残しながら、借金総額を大幅に減額することができます
 
クレジットカードの支払いがどうしても厳しい場合に、任意整理・自己破産・個人再生のどの手続きを選択すべきかは、家計状況や借り入れ状況などにより異なります。
 
弁護士からより的確な指示を受けるためにも、できる限り借金の状況を具体的にまとめて弁護士に伝えるようにすると良いでしょう。

クレジットカードの残高不足による滞納に関するよくある質問(Q&A)

ここでは、クレジットカードの残高不足による滞納に関するよくある質問をまとめています。

引き落とし日に支払いができないと気がついた時の対処法

あらかじめ引き落とし日に支払いができないと気がついた場合には、できるだけ早急にクレジットカード会社に連絡し、今後の支払い方法について相談してください。
 
引き落とし日を過ぎた後にすぐに支払いができる場合には、①自動再引き落とし、②指定口座への銀行振込、③振込依頼書(紙)での振込、のいずれかの方法で支払うことになるでしょう。
 
もし、支払い日を過ぎてもすぐに支払いできる見込みがない場合には、クレジットカード会社に連絡し、いつまでに支払いができるかを伝えましょう。
 
クレジットカードの支払いの滞納で1番まずいのは、支払いをせずに連絡も一切しないことです。
 
支払う意思をクレジットカード会社に見せておけば、一定の期間は支払いを待ってくれたり、すぐに裁判を起こさず、できる限り話し合いで対応してくれる可能性が高くなります。
 
また、仮に支払いが困難で任意整理をすることになってしまっても、いい条件で交渉に応じてくれる可能性が高くなるでしょう。

延滞を長期間放置した場合はどうなるの?

支払いの延滞を長期間滞納した場合、信用情報機関に事故情報が登録されてしまい、日常生活にさまざまな影響が出てきます。
 
ここからは、ブラックリストに載ることのおもなデメリットをご紹介します。

 

ブラックリストに載ることのおもなデメリット
  1. 今持っているクレジットカードが全て利用できなくなる可能性も
  2. 新たにクレジットカードを作る事ができない
  3. 住宅ローンやカードローンなど新しくお金を借りられない
  4. 家族のローンや奨学金の保証人になれない
  5. マンションやアパートの入居審査の審査に通らない可能性も
  6. 高額なスマホの分割購入ができない

・今持っているクレジットカードが全て利用できなくなる可能性も
信用情報に傷がついてしまうと、返済を滞納していたクレジットカードはもちろん、それ以外のクレジットカードも利用できなくなってしまうおそれがあります。
 
クレジットカード会社は、利用者の返済能力を定期的にチェックしています。
 
チェックする期間はクレジットカード会社ごとに異なりますが、定期的な審査の際に信用情報がブラックになっていると、これまでに支払いを滞納した事がなかったとしても、急に利用停止処分を受ける事があります。
 
なお、クレジットカードが利用停止になった場合には、そのカードに付帯しているETCカードも利用できなくなるため、注意が必要です。

 
・新たにクレジットカードを作る事ができない
信用情報に返済の滞納履歴が掲載されていると、その人の支払い能力を疑われてしまい、新たにクレジットカードを作る事ができなくなります。
 
ただし、信用情報がブラックだったとしても、銀行口座から直接お金が引き落とされるデビットカードや、スマートフォンのキャリア決済、電子マネーやETCパーソナルカードなどを使うことはできるので、それらをうまく活用することで、日常生活への影響を最小限にできるでしょう。

 
・住宅ローンやカードローンなど新しくお金を借りられない
信用情報に傷がついている状態で、住宅ローンやカードローンなど、新たにローンを組む事はできません。そのため、不動産などの大きな買い物ができなくなることに、注意が必要です。
 
クレジットカードの支払いを滞納して、経済的に不安がある状態であれば、少なくともブラックリストから事故情報が削除されるまでは、基本的に大きな買い物をせずに過ごす事が、生活の立て直しにもつながるでしょう。
 
しかし、家族で使う車の買い替えなど大きな買い物をしたい場合にはローンを組む必要があるかもしれません。
 
その場合には、ブラックリストに載っていない家族の名義でローンを組むことを検討してください。

 
・家族のローンや奨学金の保証人になれない
信用情報に傷がついた状態では、家族のローンや子どもの奨学金の保証人になることはできません。
 
保証人や連帯保証人は、お金を借りた人が何らかの理由で返済できなくなった場合に、代わりに借金を肩代わりする立場にあたります。
 
そのため、十分な返済能力が認められない限り、保証人や連帯保証人になることができないのです。
 
もし、ブラックリストに載っている期間に子どもの奨学金を借りたい場合には、ほかの家族や親戚、もしくは親しい友人などに保証人を頼むか、機関保証を利用することを検討してください。

 
・マンションの入居審査に通らない可能性も
信用情報に傷がついていると、引越しする際のマンションやアパートの入居審査に通らなくなる可能性が高いです。
 
アパートやマンションを賃貸で借りる場合、オーナーと借主の間に保証会社を挟む場合があり、保証会社は、今後しっかり家賃の支払いができるかどうか、入居審査の際に信用情報を確認します。
 
つまり、信用情報に事故情報が掲載されていると、返済能力に疑いありとして、利用を認めてくれない可能性が高いです。その結果、希望する物件に入居できない可能性があるのです。
 
ブラックリストに載っている期間にどうしても引越しの必要がある場合には、家族名義での契約や連帯保証人を立てたうえでの契約、信用情報機関に加盟していない家賃保証会社を利用することを検討してください。

 
・高額なスマホの分割購入ができない
信用情報に傷がつき、支払い能力に疑いが持たれている状況では、高価なスマートフォンを分割払いで購入することもできない可能性が高いです。
 
とくに高価なスマートフォンの場合、本体代金を分割払いにすることで、支払い総額を割引してもらうキャンペーンなどが行われている事が多く、多くの方が毎月本体代の支払いを行なっています。
 
本体の分割代金を毎月の利用料金と一緒に支払っていると、ローン契約を結んでいる感覚が薄くなるかもしれませんが、これも一種のローン契約にあたります。
 
もし、信用情報に傷がついている期間にどうしてもスマートフォンを買い替えたいのであれば、本体代金を一括払いで購入したり、SIMカードのみ契約して中古の格安端末を購入する方法を検討してください。
 
また、型落ちの機種やキャンペーンなどを利用して、本体代金が10万円未満の比較的安価なスマートフォンであれば、分割払いの審査を通過できる可能性があります。

クレジットカードの滞納でブラックリストにはいつまで載る?

クレジットカードの支払い滞納によるブラックリスト掲載期間は、延滞期間や信用情報機関により登録される期間が異なります。

返済延滞によるブラックリストへの登録期間
CIC JICC KSC
61日以上延滞 5年 1年 5年
3ヵ月以上連続延滞 5年 5年 5年

掲載期間は、支払いを延滞したタイミングから計算するのではなく、滞納している支払いを終えた時から計算します。
 
つまり、延滞分の支払いが完了しない限り、半永久的にブラックリストに事故情報が残り続けることになるため、注意が必要です。

クレジットカードで滞納すると自宅訪問される?

クレジットカードの支払いを滞納してしまったからといって、基本的には自宅に取り立てがくることはありません。全国に多数いる滞納者全員に自宅訪問をしていては、手間も時間もかかりすぎてしまい、明らかにコストに見合わない結果となってしまうからです。
 
ただし、電話や手紙で支払いの督促をしても完全に無視するなど、悪質な滞納者の場合には、安否確認、在住確認をするために自宅訪問をしてくる場合があります。
 
自宅訪問のタイミングや人数などはクレジットカード会社ごとに異なりますが、業務委託契約を結んだ土地勘のある債権回収業者が、コスト削減のために1人で訪問してくるケースが多いです。
 
ヤミ金でもない限り、基本的に無理やり金銭を取り立ててくることはありません。しかし、自宅まで取り立てにくるということは、近い将来裁判を起こして財産を強制的に差し押さえてくる可能性が非常に高いです。
 
取り返しがつかなくなる前に滞納分を支払うか、借金滞納に関する問題に詳しい弁護士に相談することをおすすめします。

まとめ

うっかりミスでクレジットカードの支払いを滞納してしまっても、クレジットカード会社の指示に従い、数日以内に支払いを行えば、1回の滞納で信用情報に傷がつくことはありません。
 
ただし、クレジットカード会社からの連絡を無視したり、2ヵ月以上支払いを滞納している場合には、信用情報機関に事故情報が登録されてしまい、カードの強制解約や、残りの利用料金を一括請求されてしまう可能性があります。
 
滞納期間が長くなればなるほど、裁判を起こされて預金口座や毎月の給料を強制的に差し押さえられてしまう可能性が高まります。
 
すぐに支払えないのであれば、滞納する前からカード会社に連絡し、今後の支払いについて相談してください。とにかく重要なのは、支払う意思を見せることです。
 
一時的に生活が苦しい場合には、公的な貸付制度を利用するのもいいですが、今のままだとあきらかに毎月の支払いが厳しいのであれば、弁護士に相談して、任意整理や自己破産などの手続きも視野に入れることをおすすめします。

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この記事の執筆者

株式会社cielo azul

大泉 聡
株式会社cielo azul代表。横浜市立大学卒。東京電力ホールディングス株式会社にて、決算業務や財務の仕事に携わる。会社設立後、約7年間にわたって、借金問題の解決に向けた専門サイト「債務整理相談ナビ」を運営。

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