ネットワークエンジニアの年収は低い?派遣の単価設定は?
ネットワークエンジニアという仕事の年収は低いのでしょうか?それとも高いのでしょうか?派遣社員の場合、未経験であっても時給2000円を超える案件もあります。経験者であれば時給3000円も珍しくありません。
当記事では、現役ネットワークエンジニアである私が、ネットワークエンジニアはなぜ高時給なのか、その理由について解説していきます。
また、女性や未経験からでもネットワークエンジニアとして就業する方法も併せてご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
ネットワークエンジニアの派遣の時給の相場は?実際の単価設定は?
まず、ネットワークエンジニアの時給相場をお伝えします。経験年数やスキルによって変わってきますが概ね次の通りです。
未経験 | 時給1400~2000円 |
経験1~2年 | 時給1600~2300円 |
経験3~5年 | 時給2000~3000円 |
事務職や販売職と比べても高時給と言えるのではないでしょうか!?次は具体化な案件でご説明します。就業するイメージをつかんでいただければと思います。
未経験であっても次のような案件があります。
未経験者向けの案件
未経験でも応募可能なネットワークの監視業務です。ネットワークが問題なく稼働しているかチェックします。慣れてくるとトラブル対応やユーザへの報告も任されます。
未経験者だけど独学でネットワークの勉強をしたことがある人向け
ネットワークの構築支援業務です。最初はパラメータテストや検証作業から業務を開始します。その後、自ら手を動かしてネットワークの構築ができるエンジニアを目指します。
未経験でも応募可能ですがCCNA(ネットワークエンジニアの資格)を保有している人が対象になります。
経験を積めばこんな案件も
上流SE業務とエンドユーザと折衝するフロントSEです。月収50万円も余裕で可能です。
ネットワークエンジニアの年収は?
職業情報提供サイトによると、ネットワークエンジニアを含む電気通信技術者の平均年収は534万6,000円ということです。
月の給料は、31.6万円、労働時間は164時間となっています。
ネットワークエンジニアの仕事内容•どんな仕事?
ネットワークエンジニアの仕事内容をご紹介します。ネットワークエンジニアは回線インフラ周りに関する業務を行います。業務は大きく分けて、次の4つがあります。
・運用:ネットワークを問題なく稼働させる
・構築:指示書に沿ってネットワークを構築する
・設計:エンドユーザの希望に沿ってネットワークを設計する
ネットワークをエンジニアは監視→運用→構築→設計の順でステップアップいていくことが一般的です。未経験の場合は運用もしくは監視からスタートすることが多いです。
運用監視で1~2年経験を積めば構築や設計へのステップアップも可能です。
多くは、正社員として就業しており、全体の10%が派遣社員やパートタイムとして働いています。
- 正社員:91.7%
- パートタイム:5%
- 派遣社員:5%
- フリーランス:3.3%
- 契約社員:1.7%
- アルバイト:1.7%
ネットワークエンジニアの派遣での時給が高い理由
ネットワークエンジニアがなぜ派遣の場合高時給なのか!?その理由を5つお伝えします。
派遣でのネットワークエンジニアが高時給である理由①専門職なので高時給
ネットワークエンジニアは未経験であっても”エンジニア”として就業します。一般事務と仕事内容はほぼ同じであっても給与テーブルそのものが異なるのです。
以下は派遣社員の時給目安です(関東平均)
一般事務 | 時給目安1,629円 |
営業•販売 | 時給目安1,575円 |
エンジニア | 時給目安2,181円 |
ネットワークエンジニアであれば未経験でもこのエンジニアの給与テーブルに乗ります。よって、高時給を稼ぐことができます。
ネットワークエンジニアが高時給である理由②就業先は大企業が多い
ネットワークエンジニの就業先は大企業が多いです。例えば、KDDI・NTT等の通信会社。また、CTC(伊藤忠系列)やIHI(旧石川島播磨重工業)等も求人がよく出ています。
当然ですが、派遣社員の時給は派遣先によって異なります。時給の傾向として間違いなく大企業>中小企業です。よって、大企業に派遣されることの多いネットワークエンジニアの時給もおのずと高くなります。
「大企業への就業は難しいのではないか?」と考えられる方もいるかもしれません。しかし、それは勘違いです。大企業であればあるほどポストの数も豊富です。
その中には、そこまでハイスキルを必要としないポジションも多々あります。なので、未経験やスキル浅であっても大企業へ就業することができます。ぜひ、チャレンジにしてみてください。
ネットワークエンジニアが高時給である理由③スキルアップと共に時給アップが可能
事務職として3年勤務しても時給を500円上げるのは難しいのではないでしょうか?ネットワークエンジニアであれば可能です。
理想的なキャリアプランを記載してみました。ステップアップしていくイメージをつかんでいただければと思います。
1年目 時給1400円 ネットワークの監視業務
⇩
2年目 時給1600円 職場でサブリーダーになる。CCNAの資格取得
⇩
3年目 時給2100円 業務経験をもとに同業他社に転職。
⇩
5年目 時給2800円 CCNPを取得後に再度転職。ネットワーク構築を担当
このようにステップアップできれば理想的です。この後は正社員として転職してもよし、フリーランスになるもよしです。経験があれば大企業への正社員としての転職も可能です。
フリーランスになれば月単価70万円は軽く稼げるでしょう。
ネットワークエンジニアが高時給である理由④エンジニアの需要が増えている
ネットワークエンジニアの需要そのものが増えています。理由はネットワークトラヒック量(通信量)が増えているからです。以下の図をご覧ください。
このようにネットワークトラヒック量は年々伸びて行っています。よって、ネットワークトラヒックが増加する→ネットワークエンジニア求人が増加します。
結果、ネットワークエンジニアの時給が高くなることは想像に難しくありません。
ネットワークエンジニアが高時給である理由⑤ネットワークエンジニアが少ない
ネットワークエンジニアは志望する人がそもそも少ないです。これは現役のネットワークエンジニアである私が強く思います。まず、女性でネットワークエンジニアになる人がほぼいません。男女比はどこの職場でも男9対女1くらいです。
次に、そもそも「ネットワークエンジニア」という仕事を知っている人が少ないです。エンジニア志望の方はまず開発系を志望します。最近はiPhoneアプリ開発やWebエンジニアが人気です。
システム開発(java)も根強い就職人気があります。ネットワークエンジニアがでてくるのは大体その後です。
極端なことを言うと人生においてネットワークエンジニアになるルートが少ないのです。よって、ネットワークエンジニアの就業人口が少ないのです。
ネットワークエンジニアとして時給アップする方法
私の経験からネットワークエンジニアとしての時給をアップする方法を3つお伝えします。
時給アップする方法①仕事でできることを増やす
職場での頑張りが上長に認められた場合です。例えば次のようなケースです
・「トラブル対応が一人称でできるようになった」
・「業務改善策を積極的に提案している」等です。
こういった場合はエンジニアに限らず昇給する場合がります。積極的にPRしましょう。
また、職場によっては「一人で○○ができるようになれば時給一律200円アップ」といったところもあります。
時給アップする方法②資格を取得
ネットワークエンジニアとしての資格を取得すると時給アップする場合があります。CCNAやCCNP,ネットワークスペシャリストはその代表例です。
資格取得することで能力を派遣先が認めてくれ時給を上げてくれる場合があります。派遣会社によっては「資格取得報奨金」といった名目で2~10万円程度手当がでる
ところもあります。
時給アップする方法③派遣先を変える
派遣先(就業先)を変更すると時給アップするケースが多いです。特に大きく時給アップするのは次のケースです。
・派遣元から依頼されて職場を移る場合
・未経験からネットワークエンジニアになり1年経過した場合(経験者としてみなされるため)
このようなケースでは時給が大幅アップも可能です。
私は、時給アップのために「転職をチラつかせる」や「上長と仲良くなる」など姑息な手段もとってきました。しかし、意味がありませんでした。時給アップの手段は正攻法でしかないようです。
女性にもネットワークエンジニアはおすすめ
女性にも派遣ネットワークエンジニアへの就業はおすすめです。理由は3つあります
② エンジニアを経験すると事務職への転職は容易
③ 出産・子育てから復職しやすい
この3つです。
女性にもネットワークエンジニアがおすすめな理由➀高時給で就業できる
先述した通りですが、未経験であっても女性であっても高時給で就業することができます。
女性にもネットワークエンジニアがおすすめな理由②エンジニアを経験すると事務職への転職は容易
企業はITやPCに精通した人材を常に求めています。事務職だけどITのことが分かっていると幅広く職を選べます。特に通信会社やソフトウェア会社では三顧の礼を以て迎えてくれることでしょう。
また、一度エンジニアを経験するとPCスキルは格段に上がります。特にExcelスキルはぐんと上昇します。PCスキルにおいては事務畑を歩むよりでずっと速いスピードで成長していけます。
女性にもネットワークエンジニアがおすすめな理由③出産・子育てから復職の際に選択肢が豊富
エンジニアの経験がある人は企業からの求人も多いです。最近では週3日勤務や一日5時間勤務に対応する会社も格段に増えました。
出産・子育てから復職する際、幅広い選択肢から仕事を選ぶことができます。
未経験でもネットワークエンジニアになる方法
未経験からネットワークエンジニアになるには派遣社員がおすすめです。理由は給料が高く、門戸が広く開かれているからです。ネットワークの知識が一切なくてもネットワークエンジニアになることが可能です。
PCの基本操作さえできればあとは現場で学んでいくことができます。その後、自学自習を積み重ねれば給料は上がっていきます。派遣社員で時給3000円やフリーランスで月収70万円も夢ではありません。
ネットワークエンジニアになるためにおすすめの3つの派遣会社
ネットワークエンジニアになるためにおすすめの派遣会社を4つご紹介します。
以下の記事も参考にしてください。
ネットワークエンジニアにおすすめの派遣会社 マンパワー
大手企業特に通信会社の案件が豊富です(KDDI、NTT、ソフトバンク系)。また、マージン率が他の派遣会社に比べて低くいです。そのため派遣社員の時給も30円~50円ほど高いです。
マンパワーに登録する
ネットワークエンジニアにおすすめの派遣会社 リクルートスタッフィング
派遣会社業界大手です。そのため選べる就業先が豊富です。例えば次のような終業先を選ぶこともできます・
・OJTがしっかりしている勤務先
・日勤のみの運用監視
・座学研修がある職場
派遣会社が大手ゆえに職場を選んで勤務することができます。
リクルートスタッフィングに登録
ネットワークエンジニにおすすめの派遣会社 パーソルクロステクノロジー
経験者がステップアップするにはパーソルクロステクノロジーがおすすめです。エンジニア専門の派遣会社だから、多くの求人があります。
ネットワークエンジニアにおすすめの派遣会社 スタッフサービス
派遣時給も高いですが、未経験であっても求められるスキルも高めです。具体的にはCCNAというネットワーク資格を保有しているレベルであればお世話になってもいいと思います。
例えば、未経験であってもPCスキルが高ければ「検証*」といった専門業務からキャリアをスタートさせることができます。
*検証とはネットワークが想定通り稼働するかチェックする業務です。通常は1~2年程度、業務経験を積んでから検証業務にあたります。
私も過去スタッフサービスより紹介を受けて、就業先面談をしました。しかし、求められるレベルが高すぎて恐縮ながらお断りしたことがあります。向上心のある方にはスタッフサービスはおすすめです。
スタッフサービスに登録する
まとめ
この記事では「なぜ、高時給!?派遣ネットワークエンジニアが高時給である理由」をご紹介しました。
私は長くIT業界でネットワークエンジニアとして活動しています。技術のスキルアップもそうですが、やはり高時給であるということが魅力的だからです。そして、未経験でも十分にスキルアップを望めるのが、ネットワークエンジニアです。
今回の記事でもご紹介したように、女性でも活躍できる職種でもあります。派遣社員であれば、ワークライフバランスを保つことができます。
ネットワークエンジニアとしてスキルのベースをつくり、他の職種を目指すこともできます。働きながらITスキルを上げていくなら、ネットワークエンジニアは最適です。更に高時給であることは、本記事でも述べた通りです。
ただ、実際のところネットワークエンジニアはやめておけ!既にオワコンだ!という声も聞こえてきます。
しかし、私も日々、働きながら仕事につながる勉強をし最新の情報をアップデートしていますが、必ずしもネットワークエンジニアがオワコンだとは思いません。
派遣社員で高時給ということに甘んじていると、そのツケはいつか自分に返ってきます。本記事を参考に是非、高時給の派遣ネットワークエンジニアになることを検討していただけたら幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。
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この記事の執筆者
HIdenori
様々なアルバイト、ケータイショップの職を経て2010年よりネットワークエンジニアの道へ。NTTデータ・NTTドコモ・NTTcomなどの派遣社員を経験、現在もNTT系の企業で派遣社員として働いている。